猫といえば1日中寝ているイメージですが
その睡眠時間は人間のおよそ2倍とも言われています
成猫は16時間
子猫は20時間も眠るそうで
猫の語源が「寝る子」という説にも納得です
寝ようと思っても
人間ならなかなかそんなに
寝ていられるものでもないですよね
実は睡眠時間の長さには
猫ならではの理由が隠されているのでした
■肉食がゆえの生存本能
一般的に肉食動物は
草食動物と比べて
睡眠時間が長くなります
とくにネコ科の場合
狩り以外は眠ることで
エネルギーを温存していました
また高カロリーな獲物を消化するためにも
しっかり睡眠をとることは必要
猫の長い睡眠時間は
野性の頃の名残であり
生存本能でもあるのです
しかし長く寝ているとはいえ
ほとんどが浅い眠りで
熟睡できるのは1日のうち
たったの3時間程度だそうです
浅い眠りのレム睡眠を30~90分
深い眠りのノンレム睡眠を6~7分
このサイクルを繰り返します
天敵も多い野性では
警戒しながら寝なければならないので
こういった眠り方になったのでしょう
■リラックスポーズは眠りが浅い証拠?
寝ている猫が
レム睡眠かノンレム睡眠かは
簡単に見分けることができます
体やヒゲがピクピク動いたり
寝言を言っているときは
眠りが浅いレム睡眠です
体は眠っていても脳が起きているので
このような状態になります
走るような仕草をしたり
尻尾をしきり動かしているようなら
狩りの夢でも見ているのかもしれませんね
逆に脳が眠るノンレム睡眠は
少々の物音では起きません
成長ホルモンの分泌や
免疫機能の活性化など
体を修復させるためにも必要な睡眠です
また無防備なポーズで
寝ているときはレム睡眠
いつでも動き出せるよう
香箱を組んで寝ているときは
ノンレム睡眠だそうです
香箱の方が眠りが深いなんて
なんだか意外ですよね
体勢が辛そうに見えますが
脳はお休みモードなので
首を上げたポーズでも
熟睡できるのです
■雨が降る日はさらに眠い
1日をほぼ寝て過ごす猫ですが
雨の日はさらに睡眠時間が増えます
低気圧で体がダルくなるのは
人間も一緒ですよね
「猫が顔を洗うと雨が降る」と言うのも
低気圧によって高まった湿気が
ヒゲに付かないようにするための行動です
さらにもう一つ
「メラトニン」が原因とも言われています
メラトニンとは
代謝や抗酸化力を高めるホルモンですが
眠りを誘う働きもあるため
別名「睡眠ホルモン」と呼ばれています
日光を浴びると
メラトニンの分泌が止まるので
猫は活動的になります
しかし太陽が出ない雨の日は
メラトニンが分泌したままなので
睡眠時間がより長くなります
なんにせよ
猫はよく寝る生き物
寝すぎて心配することはありません
それよりも
猫を起こす方がNGです
充分に睡眠できないことがストレスになり
思わぬ病気を招いてしまうことも
猫にとって長い睡眠は
生きていくうえで
大切なものなのです